小さい子どもを預ける施設のこと、気になりますね。どんなスタッフさんがどんな保育をしているのか、知りたいですよね。今回は、「小田原ことりのうたこども園」を訪ねてお話を聞きました。
※メイン写真はイメージ
■認定こども園に移行「小田原ことりのうたこども園」
JR仙台駅東口から徒歩約8分、宮城野区鉄砲町にある、曲線を描く白い壁の建物が「小田原ことりのうたこども園」です。
小田原ことりのうたこども園外観(HPより引用)
「2006年に小田原で開園した当初はせんだい保育室という地域型の保育園として運営していましたが、2015年7月に仙台市の認可保育園として現在地の鉄砲町に移転しました。そして、2024年4月より、仙台市認定の子ども園に移行しました」と、園長の平間栄子先生。
平間栄子園長先生(筆者撮影)
認定こども園は保育と教育を同時に行う保育施設。親が働いていない3歳以上の子どもが入園できること、親が休職中でも子どもが退園する必要がないことが、認定こども園の大きな違いです。
「認定こども園に移行してから、区役所に申し込むのではなく、園に直接申し込むと早い順で入園できる1号認定(親が働いていない3歳児以上)の枠を設けましたが、床面積の関係で定員が3名しか設けられなので、やはり3歳児の申し込みが多く、すぐに埋まってしまう状況です」
■「小田原ことりのゆめ保育園と分園」
「小田原ことりのうたこども園」の姉妹園に「小田原ことりのゆめ保育園」「小田原ことりのゆめ保育園分園」があります。「小田原ことりのゆめ保育園」は、働く保護者をサポートするこども家庭庁所管の企業主導型保育事業で、24名定員で2歳~就学前までが対象。「小田原ことりのゆめ保育園分園」は0歳児から受け入れが可能で、0歳・1歳児で12名定員と少人数制の家庭的な保育を行っています。いずれも都心に近いアクセスが良い立地にあり、榴岡公園や和光公園などが身近にあります。
国道45号線沿いにある小田原ことりのゆめ保育園外観(HPより引用)
「小田原ことりのゆめ保育園は企業主導型の認可保育園なので、保護者が働いている場合は直接園に来ていただいて先着順で申し込みを受け付けています。仙台市の認可保育園の場合、妊娠中に入園を申し込むことができませんが、小田原ことりのゆめ保育園と分園の場合は、お母さんが母子手帳を受け取った段階で入園の予約を受け付けることができますし、育児休暇をゆっくり取りたいというお母さまのニーズにある程度柔軟にお答えすることができます。
待機児童対策や、お母さんに育児休暇をしっかりとって安心して子育てしてほしいという思いで、3カ所に増えましたが、どの園も、入園していた子どもの兄弟の申し込みなどが多く、兄弟の母子手帳を受け取った段階で予約をいただくので、すぐに定員が埋まって、保護者の方のご希望にお応えできないこともあり、申し訳なく思います」(平間園長)
■人との関わりを重視する保育
「小田原ことりのうたこども園」は、保育所型こども園で、近くにある榴岡小学校の協力のもと、書道や国語、ダンス、キッズ英語、学研の科学教室など、幼保小連携によるアプローチカリキュラムを通して学ぶ機会を設け、小学校生活や学習にスムーズに適応し、主体的に行動できる力を身に着ける取り組みを実践しています。
8月に実施した夏祭りの風景(筆者撮影)
「東北楽天ゴールデンイーグルスの元プロ野球選手だった土屋朋弘先生が担当している運動教室では、ボールを使ってゲーム感覚で身体を動かしたり、ルールを守りながらその先にある楽しさなどを教えていただいています。
皆で身体を動かしながら楽しかったり悔しかったりする経験が今は本当に少なくなってしまいました。コロナ禍以来、子どもたちや保護者、地域の方々と一緒にワイワイ賑やかに過ごすイベントが少なくなりましたが、いろいろな人と関わり触れ合うと楽しいという感覚を肌で経験して小学校に行ってもらいたいと思っています」(平間園長)
8月の「夏祭りイベント」では、浴衣を着た子供たちがてづくりの神輿を担いで「わっしょい」と元気な声を上げながら小田原の園の界隈を運行。保護者の方もカメラやスマホを手に写真撮影するなど、ほほえましい様子がうかがえました。
夏祭りのひとコマ(筆者撮影)
また、スマホのアプリを活用した保育システムを導入し、動画やメッセージなどでスピーディーに保護者と保育情報を共有しています。
■開かれたイベントで地域貢献
「小田原ことりのうたこども園」では、子育て支援や地域活性化を目的としたイベントを年10回以上開催しています。
5月に行った「あおいとりコンサート」(写真提供/ことりのうたこども園)
また、地域の子育て家庭を対象に、「子育て講座」や音楽を楽しむミニコンサート「あおいとりコンサート」「わらべうた遊び」、医師や教育関係の専門家を招いての子育てに役立つ講話などを開催。3つの保育園・こども園を運営するトータルアート株式会社が、ダンスやバンド演奏、合唱など地域の音楽家との連携があることもあり、アート活動を通じて地域の方々を笑顔にするイベントの開催に力を入れています。イベントについては、ホームページなどで告知しているので、詳細は園の「子育て支援事業部」にお問い合わせください。
DATA
■小田原ことりのうたこども園(保育所型認定保育園)
仙台市宮城野区鉄砲町中5-14
TEL 022-292-3482
HP http://www.totalart.info/kotorinouta/
■小田原ことりのゆめ保育園(企業主導型保育事業)
仙台市宮城野区小田原2丁目1-32
TEL 022-352-4153
HP http://www.totalart.info/kotorinoyume/
■小田原ことりのゆめ保育園分園(企業主導型保育事業)
仙台市宮城野区鉄砲町中5-11
TEL 022-352-8853
HP http://www.totalart.info/kotorinoyume-annex/