炊飯器でラクラク離乳食づくり

赤ちゃんが離乳食を開始すると、新米ママは、離乳食をつくって食べさせて、後片付けや部屋の掃除、洗濯など、育児も家事もやることが山積みですね。そんなママの家事の負担が少しでもラクになるよう、今回は炊飯器をつかった離乳食づくりをご紹介します。教えてくれるのは、仙台市で保育・家事代行サービスを行う「Family Sitter仙台」保育家事代行事業部の髙橋愛さん(あい先生)です。

■炊飯器を使った調理のメリットは?

「離乳食は生後5~6カ月頃に始まります。離乳食は初期、中期、後期と徐々に赤ちゃんが食べることに馴れてきてきたら、1歳~1歳半ぐらいで離乳食の完了期(最終段階)になります。その後、1歳半を過ぎてからは幼児食といって大人の食事に移行するまでの準備段階の食事を与えます。

多くのお母さん方は、大人の食事プラス離乳食もつくる大変さを抱えていますが、今は市販の離乳食も栄養や食材の固さ、味付けなども工夫されていて、バリエーションも豊富なので、市販品も活用して離乳食づくりをラクにしたいですね」とあい先生(コメントは全てあい先生)。

髙橋愛さん(あい先生)。保育士・幼稚園教諭の資格を持ち、保育施設で14年間勤務。6歳、4歳の2児の母(写真提供は「Family Sitter 仙台」)

「炊飯器での離乳食づくりのメリットは、手間がかからないことです。ご飯を炊くときに、野菜やお魚などを一緒に入れると、ご飯と同時におかずも簡単に調理できる。また、スイッチを入れたら、あとは炊飯器におまかせで、お鍋料理のように火加減や茹で具合を気にすることなく、あとは他の家事をしたり、体を休めたりできるのがうれしいですね。

離乳食は食材を柔らかくしたり、おかゆをつくったり、少量でも手間や時間がかかるものが多くありますが、炊飯器を使うと、例えば人参や玉ねぎを包丁で切らずに丸ごと入れて炊くだけで、とても柔らかく仕上がるので、ぜひ活用してみてください」

■離乳食初期の「10倍がゆ」を炊飯器でつくる

早速、炊飯器を使った離乳食づくりのレシピをあい先生に教えてもらいました。初めに紹介するのは、離乳食初期の「10倍がゆ」です。

【10倍がゆ 材料】

●お米 大さじ1
●水 大さじ10

【10倍がゆ 作り方】

(1)小さいお皿に水とお米を入れて子ども用のおかゆを準備します。10倍がゆなら、お米:水を1対10に、5倍がゆならお米:水を1対5の割合です。大人用のご飯を炊くときに、真ん中に子どものおかゆ用のお皿を置いて、通常モードでご飯のスイッチを入れます。

炊飯器にセット

(2)ご飯が炊けたら、子ども用のおかゆも米の芯がなくなり炊きあがり。

ご飯が炊けました

(3)子ども用のおかゆをブレンダーなどで粒がなくなるまで攪拌してなめらかにすれば、「つぶしがゆ」のできあがり。最初は小さじ1杯から始めます。

おかゆのできあがり

ブレンダーを使うと、すり鉢ですりつぶすより早く簡単にペースト状になります。冷凍もできます。

■離乳食中期の「炊飯器で炊き込みご飯」レシピ

離乳食中期は、食材の種類を増やして、必要な栄養素が取れる離乳食として、簡単にできる「炊き込みご飯」のレシピを教えてもらいました。

【炊き込みご飯 材料】

●お米 1合
●人参 約1/4本
●鮭 1/2切 
●ひじき 適量
●小松菜(葉っぱの柔らかい部分のみ) 適量
●調味料 (みりん小さじ2、しょうゆ小さじ2、和風だし適量)

※鮭の代わりに、しらすやツナ、鶏ひき肉などでもOK。但し、ツナ缶を使う場合は、塩分がない、水煮タイプがおすすめです。
※小松菜の代わりにホウレンソウやキノコなどを使ってもOK

【炊き込みご飯 作り方】

(1)炊飯器にお米と、鮭、人参、小松菜、水戻ししたひじきをのせます。鮭はそのまま、人参は大きめに切っても柔らかく仕上がります。水は3.5合分まで入れて、炊飯器の通常モードでスイッチオン。

(2)ご飯が炊けたら、鮭の骨と皮を取り、しゃもじで鮭や人参を切るようにして、全体を混ぜたらできあがり。

(3)離乳食中期は約100グラムをお皿に移して、召し上がれ。1回100グラムとして9食分くらいできるので、残りは製氷皿に1食分ずつ分け入れて冷凍しましょう。

■離乳食後期の「炊飯器で蒸しパン」レシピ

次に、離乳食後期の「蒸しパン」レシピを紹介します。

【蒸しパン 材料】

●ホットケーキミックス 200グラム
●卵 1個
●牛乳 150ml
●ココア 大さじ1

※ココアの代わりに、つぶしたバナナや百均でも売っている抹茶パウダーやいちごパウダーなど、お好みで。また、茹でて刻んだほうれん草やサツマイモを入れると食事用の蒸しパンになりますよ。

【蒸しパン 作り方】

  • ボウルに材料を全部入れて、泡だて器で混ぜます。材料が混ざりなめらかになったら、炊飯器に入れて通常モードでスイッチオン。

(2)炊き上がったら蒸しパンのできあがり。炊飯器の釜からきれいにはがれます。1回で食べない分は小さく切って、冷凍しておきましょう。

「炊飯器の機種によっては、炊飯器調理を推奨していないものもあるので、使用説明書を読んで確認してください」とのことでした。

炊飯器を使って、少しでも手間を省いて楽しくラクに離乳食づくりができるといいですね。

取材協力:Family Sitter 仙台
https://peraichi.com/landing_pages/view/kidslinesendaiko