8月も半ばになりましたが、まだまだ残暑が続いています。電気代が高いからとエアコンを使うのを我慢していると、室内でも熱中症になったり、体調不良を招くことも。節電を意識して照明をつけるのを控えていた方が階段で転んでけがをしたというエピソードも、笑い話になりません。特に小さい子どもがいるご家庭では、エアコンを上手に使って節電しながら、涼しく快適に過ごしたいもの。少し意識を変えるだけでも電気代が安くなるのを実感できるので、トライしてみてくださいね。
■エアコンの使い方を意識しよう
家計調査(総務省統計局)によると、電気代が最も高くなる季節は冬(1月~3月)で、次に高いのが夏(7月~9月)。また、地域別の月平均電気代が最も高いのは北海道・東北地区で、冬の寒さが厳しいエリアほど高くなります。
最も電力の消費量が多い家電製品は、夏も冬もエアコンで、次が冷蔵庫。エアコンと冷蔵庫と照明で電力消費量の5割以上を占めているので、エアコンと冷蔵庫、照明の使い方を意識して節電につなげましょう。

筆者は10年以上使い続けたエアコンを、最新型の省エネタイプに買い替えて電気代が大幅に下がった経験があります。エアコンの使い方から見ていきましょう。
■エアコンの寿命、設定温度を見直す
◎省エネ家電に買い替える
家庭用エアコンの法定耐用年数は6年で、使用条件や環境、使い方にもよりますが、一般的には10年が目安です。寿命が近づいていると思ったら、セールやキャンペーンの時期を利用して省エネタイプに買い替えましょう。

◎設定温度
冷房の温度設定は、夏は28℃を目安に設定しましょう。設定温度を1℃下げるだけで月々、年間で差が出ます。設定温度は、体調や気温、建物の状況を考えて調整を。
◎電源の入れ方も意識
こまめに消したりつけたりするのは、節電になりません。30分程度外出する際は、またつけた後に冷やすのにパワーがかかるため、つけっぱなしの方が節電になります。長期間エアコンを使わないときは、プラグを抜いておくといいでしょう。
■冷暖房効率をアップする工夫
◎フィルターを定期的に掃除
フィルターが目詰まりすると、空気の吸い込みが悪くなりスムーズに風を送り出すことができなくなるので、フィルターは月に1~2回掃除をします。長時間使用したエアコンは内部にホコリなどがたまっていると性能が低下するので、信頼できる専門事業者にクリーニングを依頼しましょう。

◎冷房時は窓やカーテンに注意
冷房時のドア、窓の開閉は控えます。レースのカーテンやすだれ、グリーンカーテンなどで直射日光を遮り、外出時はカーテンを閉めておくと部屋の温度が上がり過ぎませんよ。
◎換気で空気を入れ替える
定期的に窓を開けて風を通し、外の空気を入れてからエアコンを入れましょう。
◎扇風機やサーキュレーターを活用
エアコンの風を直接当てるより、扇風機やサーキュレーターを併用して室内の空気の循環を良くしましょう。ミニ扇風機のように、直接自分に風を当てると涼しくなりますが、サーキュレーターを天井に向けて暑い空気を逃がし、窓を開けて熱のこもった空気を外に逃がしてあげましょう。

◎室外機もチェック
室外機の周り、特に吹き出し口にものを置くと、冷暖房効果が下がるので、ものを置かないよう整理して、風通しを良くしておくこと。また、ドレンホースに亀裂が入っていないか、中にゴミなどが詰まっていたら取り除きます。
■冷蔵庫の節電ポイント

◎買い替えの際は省エネ基準達成率の高い冷蔵庫を選びましょう。
◎ドアの開閉を素早くするだけでも節電になります。冷蔵庫内を整理しておくと、食品を探しやすくなりドアを開ける時間が短くなります。
◎冷蔵庫の設定温度は「強」を「中」に、冬は「弱」にするなど、室温に合わせて調整します。
◎冷蔵庫内に食品を詰め込み過ぎると冷気のとおりが悪くなり、冷えにくくなります。7割程度が目安になります。
◎熱いものを冷蔵庫に入れると庫内の温度が上がります。冷ましてから冷蔵庫にいれましょう。
◎冷蔵庫の排熱のために、上部、横、後ろの壁と適度な余裕をもたせましょう。
すぐにできる節電のポイントを紹介しました。いずれも小さなことですが、節電も塵も積もれば山となります。意識して習慣にしてしまいましょう。
※参考サイト
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/index.html#general-section