子ども薬膳で、健やか生活 ~真冬編~<前編>

「医食同源」の言葉通り、食べるものが健康に与える影響はとても大きなもの。

「子どもにも、体にいいものを食べさせたい!」と考えるママやパパも多いのではないでしょうか。
そこで、漢方理論から導く、この時期、子どもたちに食べさせたい「子ども薬膳」をご紹介。漢方臨床指導士・漢方カウンセラーとしてさまざまな人たちの体の不調に耳を傾け、改善へと導いている大町桜花枝さんに、隔月でお話を伺います。今回は「真冬」の薬膳<前編>です。

一番の寒さを乗り切って春を迎えよう

漢方では24等分に分けた季節ごとの暦を【二十四節気】と呼んでいます。その中で1月5日ごろを【小寒(しょうかん)】、1月20日頃を【大寒(だいかん)】といい、寒の入りから始まり、一番寒さのピークとされるこの時期は前回のお話同様、「寒邪対策」が引き続き必要です。

前回もお話しましたが、寒邪は心身を縮こまらせて動きを鈍らせる特徴があります。血行不良で手足がかじかんだり、新陳代謝や免疫力の低下などで風邪をはじめとするさまざまな病気にかかったり…。毎年、冬のこの季節に悩まされている人も多いのではないでしょうか。食事ももちろん大切ではありますが、首、足首、手首、腰を冷やさないようにしてください。特に、外で遊ぶ時には、ネックウォーマーや手袋、防寒用の帽子を着用してください。
また、寒邪は生命エネルギーを蓄えている【腎】の働きを鈍らせます。この時期は早寝を心がけてしっかりと睡眠をとることが重要です。

<後編>では、【腎】の働きを促す食材を紹介します。

取材協力/大町桜花枝さん

ライター/岡沼美樹恵