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公開:2025.10.20

仙台お片づけシュガーさんに聞く!絵本の読み聞かせのコツ

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岡沼 美樹恵

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読書の秋。みなさんは、お家でどんな本を読んでいますか?
前回は、ライターおすすめの絵本を紹介しましたが、参考になったでしょうか?
今回は、整理収納アドバイザーで保育士でもある、お片づけシュガーさんこと、さとうゆみこさんに絵本の読み聞かせについて伺いました。


絵本のかわいい挿絵とほっこりする内容に癒されたり、子どもの反応に成長を感じたり、絵本の読み聞かせの時間はまさにお子さんとの思い出宝箱。

なのに…

「また同じ絵本ばっかり」「忙しい時に限って読んでって持ってくる」「熱演して読むのに疲れちゃう」

なんてことにお悩みのママさんはいませんか? 絵本の読み聞かせのちょっとしたコツを知ると、お子さんとの絵本タイムが今までと違う時間になりますよ。

保育士歴28年の私が大切にしてきた絵本の読みかせのコツ3つをシェアしますね。

絵本を読むスピードは…?

・年齢にかかわらず、なるべくゆっくり、ゆったり読んであげましょう。ページをめくるタイミングも大事なポイント。大人は文章だけを追ってページをめくってしまいがちですが、子どもは文章を聞きながら絵本の“絵”をよ~~く見て想像力を膨らませています。文章を読み終わっても、一呼吸おいてからページをめくってあげましょう。

*クラスの子どもから「(挿絵の)かえるさん、転んでたね」なんて言われ、気づかず慌ててページを戻した、なんてことが何度もあります。子どもの観察力、想像力に驚かされました!

・0歳児さんも絵本を見て喜びます。ゆ~っくり、優しい声で、短いことばを繰り返します。繰り返すことで「ぶーぶー」「まんま」と喃語(なんご※)を促し、ことばの発達につながりますよ。

※喃語…赤ちゃんが意味のある言葉を話す前に発する声。「ばばば」「だだだ」などの子音+母音を組み合わせた言葉

*保育士時代のエピソード。熱演して読みかせをしていたのを、コソっと見ていたお迎えのママさんに「先生みたいに熱演できません」と嘆かれたことがあります。保育士は大勢の子どもの前で読むので、より集中してもらえるようオーバーに熱演する時もあります。ですが、少人数やひとりの子どもに読む時は、むしろ控えめな声で読みます。なので、ママが子どもに読んであげる時は、がんばって熱演しなくても大丈夫。子どもはママの声が大好き、その声で安心して読んであげてくださいね。

何度も同じ絵本をリクエストされたら…?

・「またこの絵本?!」とついつい大人は思ってしまいがちですが、子どもにとっては「この絵本」がいいんです!大好きな絵本を大好きなママに読んでもらう至福の時間、そして、毎回想像の旅にワクワクして出かけるんです。そんな時の子どもの表情もチラッと覗いてみてくださいね。瞳の奥に絵本の世界が動画のように映っているのかもしれませんよ。

・「何度も読むのが本当に苦痛」という時は、無理せず子どもに読んでもらうのもおススメ。文字が読めなくても丸暗記している子どもは多いんです。たどたどしく読む声のかわいらしさは格別で、しかもほんの数年だけの期間限定です。苦痛の時間が癒しの時間に変わるかも?!

余談ですが

「またこの絵本?」を例えるなら「推し活」のようなもの。他人から「またソレ?」と思われても、推しの写真は1日に何度だって見つめたいですよね♡

「もうひとつ(1冊)読んで」がエンドレスの時は…?

 あらかじめ「今日は3つ(3冊)ね!」と約束しておきましょう。子どもに3冊選んでもらったら、「他の絵本はお休みで~す」と念押ししするとさらに効果的です。

忙しい時は…?

・「忙しい時間に限って絵本持ってくるんだから~」と、嘆きたくなる時、ありますよね。そんな時、「あとでね」とつい言っていませんか?それでもすぐにまた「ママ読んでぇ」の繰り返しでイライラ…。

そんな時は「今ね、お野菜切ってるから、切るの終わったらね」、「お洗濯たたむの終わったらね」等、「〇〇が終わったらね」と具体的に言ってあげましょう。ただ「待っててね」よりも“待つ見通し“が分かるので、子どもの”待つ力“も育ちます。「もういいかい」「まーだだよ」のやり取りや、数を数えたりクイズを出したりして待っててもらうと、親子のコミュニケーションや知育遊びにもつながりますよ。

楽しい待ち時間の後なら、ママも子どもも気持ちよく極上の絵本タイムを満喫できますね。ぜひお試しください♪

<おまけ>絵本選び、気をつけたいこと…?

・ママが選ぶなら、お子さんに身に着けてほしい“しつけ絵本”もおススメ。保育士時代のエピソード『がまんくん』という絵本を読んだ泣き虫の男の子(3歳)、注射の時に「がまんがまん」と言って泣かずにできました、とママから聞いたことがあります。

・大人と一緒に読む絵本、じっくり見る絵本、両方あると子どもが一人でも絵本タイムを楽しめます。

・気をつけたいのは「コレは〇〇だよ」と大人が解説を先取りしないこと。子どもからの「コレな~に?」に答えたり「なんだろうね?」と返したりして、さらなる想像力を膨らませてあげしましょう。

最後に

絵本の終わりは必ず「おしまい」で終わりましょう。絵本の終わりだけでなく、遊びやお出かけの終わりにも通じます。「おしまい」で気持ちよく場面を切り替える練習にしましょう。

まとめ

  • ゆっくり読んでことばの発達を促し、ゆっくりめくって想像力を豊かにする、演技力は不要
  • 大好きな絵本は“推し”と一緒、何度も何度も読んであげる、
  • 忙しい時はコミュニケーション遊びでしのいで楽しく待ち、絵本タイムをご褒美タイムに格上げする

・“しつけ絵本”のススメ
・絵本の終わりは「おしまい」で気持ちよく場面の切り替えを練習しましょう。

子育て中のママさんの参考になりましたら幸いです。絵本やおもちゃのお片づけのご相談もぜひどうぞ。

整理収納アドバイザー×保育士 仙台お片づけシュガーさん*さとうゆみこ
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岡沼 美樹恵

大学卒業後、出版社に入社。編集局勤務を経て、1999年よりフリーランスに。以来、「河北新報」「中日新聞」などの新聞、「週刊TVガイド」「S-Style」などのエンタテインメント雑誌、「machinaviPRESS仙台」「河北ウイークリーせんだい」などのフリーペーパー、「手とてとテ」「マイベストプロ宮城」などのウェブ媒体で幅広く執筆活動を続けている。そのほか、観光パンフレット、企業パンフレット、広告コピーなど実績多数。ネットで人気の猫“まる”と“はな”のフォトエッセイ「英語で楽しむ!I am Maru.私信まるです。」(双葉社)では、翻訳と英語解説を務めた。

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