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公開:2025.12.11

寒い時期にこそ試したい自然あそびと防寒のコツ

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岡沼 美樹恵

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寒さが増し、つい室内で過ごしがちになる季節がやってきました。外は冷たい空気、赤くなる頬、白い息。冬の外遊びは、夏とはまったく違う感覚体験に満ちています。

一方で、親としては「風邪をひかないかな」「防寒はどうしたらいい?」と不安がつきまとうこともあるでしょう。そこで今回は、寒い季節こそ楽しめる外遊びのアイデアと、快適に過ごすための防寒のポイントを紹介します。

冬ならではの自然あそびの魅力

冬は体を動かすのに少し勇気がいる季節ですが、自然が教えてくれる学びや遊びのヒントは一年で最も繊細です。夏は葉で隠れて見えなかった枝の形、落ち葉が重なる音、霜柱が立つ土の冷たさ、吐く息が白くなる不思議さ…。「見えるもの」「聞こえるもの」「触れるもの」が変化する季節だからこそ、子どもたちの好奇心が刺激され、五感が深く働きます。

硬く凍った地面を踏む音、枯れ木越しに見える透き通った空、葉が落ちた枝にじっととまる小鳥の姿。夏ほど派手さはありませんが、冬にしか出合えない感覚は、子どもたちの心の中にしっかりと残り、自然への興味を育ててくれます。

すぐにできる!冬の自然あそび3つ

① 落ち葉と木の実で“冬の宝さがし”

冬の公園や散歩道には、どんぐり、松ぼっくり、色の変わった落ち葉がたくさんあります。バッグを持って「冬の宝もの探し」に出かけてみましょう。集めた落ち葉で模様を作ったり、松ぼっくりでミニツリーを作ったり、持ち帰っておうちクラフトにするのもおすすめです。

② 氷探し&“氷の観察”

夜に冷え込んだ翌朝は、バケツの水や公園の水たまりに氷が張っていることがあります。割るときの音、手で触った感触、氷の模様など、すべてが発見です。

「どうして氷になるの?」「形がちがうね」など、会話を楽しみながら観察してみてください。

③ 冬の音あつめ散歩

葉が落ちて静かになった森や公園では、音に敏感になります。「鳥の鳴き声」「風で揺れる枝」「霜柱を踏む音」など、耳を澄ませて散歩するだけでも立派な体験です。静けさの中で聞こえる音は、子どもたちの“感じる力”を育みます。

 防寒の基本は“重ね着+素材”

冬の外遊びを楽しくするためには、子ども自身が「寒い」「濡れた」「冷たい」と感じすぎないことが大切です。

① 汗冷え防止のインナー
遊びはじめると夢中になり、意外と汗をかくものです。汗を吸って乾きやすい速乾性インナーを肌着にすると、汗冷えを防ぎ体温調節がしやすくなります。

② ミドルウェアはフリースなど軽い素材
軽くて暖かいフリースは冬の味方。もこもこしすぎず、動きやすさを保てることがポイントです。

③ アウターは“防風+撥水”
冷たい風を通さず、雪や霧の水分をはじく素材だと、長時間遊んでも快適に過ごせます。小さな子どもには前開きのものが着脱しやすく便利です。

手先・足先・首を温めて、冬もポカポカ

子どもが寒さを感じるのは、身体の末端です。そこで意識したいのが、首・手・足の3カ所。

首元:ネックウォーマーで保温。マフラーよりも外れにくく安全なネックウォーマーは、親子で楽しめる柄を選んでみると気分もアップしますよ。

手先:手袋(濡れたら替えがあると安心)

足先:厚手靴下+ブーツ、または防水加工シューズ

寒さを味方にする外遊びアイデア

ちょっとだけ外へ「10分散歩」

「たくさん遊ばなきゃ」ではなく、まずは短時間でも外に出ることが冬の入り口に。10分歩くだけでも、頬に当たる風や光の変化を感じられます。外気浴は気分のリフレッシュにもなり、帰宅後の集中力も高まります。

体を温めながら遊ぶ

「だるまさんがころんだ」「しっぽ取り」「鬼ごっこ」などの軽い運動は、体が自然に温まり、寒さも忘れて楽しめます。大人の運動にもなるので、親子で一緒に楽しんでみてください。

帰宅後は“温活”でほっと一息

外遊びのあとは、温かい飲みものやお風呂で体をゆっくり温めましょう。はちみつ入りの生姜白湯やココア、ホットミルクなど子どもが飲みやすいものを。体の緊張がほぐれることで、ぐっすり眠れるリズムも整います。

冬の自然は、子どもの感性を育てる宝箱

寒さや不便さを理由に、外遊びを一歩引いてしまうことはあるかもしれません。けれど、冬は自然の表情が最も静かで豊かな季節です。葉の落ちた枝、凍る水面、ひんやりとした空気に光る朝日にしんしんと降る雪…。季節が変わったからこそ気づける、美しいものとの出合いがそこかしこに。子どもたちの「なんで?」「どうして?」は、冬の静けさの中で一段と輝きます。ぜひこの季節ならではの自然に触れながら、ゆっくり歩いて、じっくり観察して、寒さを味方につけて外遊びを楽しんでみてください。

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岡沼 美樹恵

大学卒業後、出版社に入社。編集局勤務を経て、1999年よりフリーランスに。以来、「河北新報」「中日新聞」などの新聞、「週刊TVガイド」「S-Style」などのエンタテインメント雑誌、「machinaviPRESS仙台」「河北ウイークリーせんだい」などのフリーペーパー、「手とてとテ」「マイベストプロ宮城」などのウェブ媒体で幅広く執筆活動を続けている。そのほか、観光パンフレット、企業パンフレット、広告コピーなど実績多数。ネットで人気の猫“まる”と“はな”のフォトエッセイ「英語で楽しむ!I am Maru.私信まるです。」(双葉社)では、翻訳と英語解説を務めた。

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