子供へつい言ってしまう「早く!」を減らす対策

「早く!」「急いで!」「時間だよ!」「遅い!」

新年度スタートから約2カ月。幼稚園や学校生活も少しずつ慣れてきた頃だと思いますが、宿題が増えたり、習い事をはじめたり…スケジュールが過密になると、ついついこんな子供を急かすワードが日々の生活の中で飛び交ってしまいます。

みなさんのご家庭ではいかがでしょうか?我が家でも「早くして!」などのやりとりは日常茶飯事ではありますが、学年があがるにつれてだいぶ減ってきたと思います。

今回は子供への「早く」「急いで」を減らす対策やアイディアを一緒に考えていきましょう!

朝の行動は見える化してスムーズに

登園や登校時間が迫る朝は「早く起きて」「早く着替えて」など、急かすワードが一番多いのではないでしょうか?

「朝を制する者は1日を制す」という言葉を聞いたことがありますか?「朝をどう過ごすかで1日が決まる」という意味合いが込められていますが、もし子供を急かすことなく笑顔で朝の時間を過ごすことができたら…、その日1日気持ちよく生活できそうですよね。とはいえ、理想通りにはいかないのが子育てであります。

幼児期や低学年の子で、支度や朝食を食べるのが遅い、行動を起こさないという場合は、朝に何をやればよいか自体が、まだわからないことも。大人は「歯磨き、着替え、朝食」などが当たり前でも、子供はまだ習慣化されていないのかもしれません。
例えばこのようなリストを目立つ場所や時計の隣に貼っておき、朝にやることを「見える化」するもの一案です。まだ時計が読めない場合は、アナログ時計のイラスト付のものがおすすめ。時計を見て動く習慣がつけば1年生で習う「時計」もスムーズですし、「〇時まで〇分ある」といった時間の感覚も身に付くと思います。

帰宅後の行動は徹底してルーティン化!

学校から疲れて帰ってきて、急かされたら子供もげんなりしてしまいます。低学年のうちに帰宅後の行動をルーティン化しておくとラクだと思います。

  • ランドセルを定位置に置く(置き場を固定)
  • 手洗い、うがい
  • 帽子や上着を掛ける
  • お便りを出す(お便りポケットがあると便利)
  • 箸セットを出す(取り替える、または洗ってしまう)
  • 鉛筆を削る(持ち帰りの場合は、タブレットを充電する)
  • 宿題をランドセルから出し、机に置く

一度、細かく「帰宅後の行動」を書き出しあげてリスト化してみるのもおすすめです。意外とやることが多いのですが、一回明確な習慣にしてしまえば、子供が行動しやすくなり親の「〇〇やったの?」という口出しも減ってくると思います。

就寝時間が遅いならルールを見直し

「早く寝なさい」と夜に急かすワードが多く、寝るのが遅い子は、朝の支度もスイッチが入りにくく悪循環です。起きてすぐは機嫌が悪い、行動が鈍いという場合は、睡眠時間がかなり不足しているケースも。小学高学年や中学生になると、遅い時間まで部屋でゲームや漫画を読んでいる、スマホで動画を見ている、友達とでやりとりしている…なんてことも。

睡眠不足になると、親の小言が増えるだけでなく、授業に集中できないなど、昼間の生活に影響が出る可能性も…。「就寝前はスマホをリビングに置いていく」「スマホやゲームは〇時まで」などご家庭ごとのルールを徹底することは、子供の心身の成長のために大切だと思います。

宿題や家庭学習は「事前準備」で対策

宿題が後回しになり「早く」と急かすことが多い場合は、「事前準備」が改善の糸口になるかもしれません。

帰宅したら宿題を机に置き、さらにそのページを開いておくだけでも子供自ら「やらなくては」という気持ちになるので、試してみてください。今日の宿題ページなどに付箋を貼って終わったら剥がす、その日限定のTODOリストを作成し、チェックしていくのも小さな達成感があります。まずは親が事前準備をサポートしてあげると後々楽になると思います。

家庭学習を習慣化したいなら「1週間いつ何をするか」固定して時間割のようにするのも効果的です。「早く勉強しなさい」の曖昧な指示ではなく、「〇〇をやろう」という具体的なやりとりに。最初は計画や声掛けのサポートが必要ですが、「自分で計画したことが出来た!」となれば自己肯定感もアップすると思います。

親子で生活の見直しをしていこう

子供は、成長と共に時間の管理をできるようになるもの。でも子育て中は「いつかはできる」と冷静に考えることができず、ガミガミ言ってしまう…。これでは子供はもちろん、ママ・パパだって苦しくなります。マイナスな言葉を言わなくて済むのならお互いハッピーですよね。

「早くして」といったワードが減ると、きっと子供も自信がつき、ママやパパのストレスもぐんと減ると思います。一朝一夕にとはいかないかもしれませんが、親も生活習慣を見直すつもりで様々な方法を試してみてはいかがでしょうか。笑顔溢れる子育てライフが送れるように、ぜひ一緒に頑張りましょう!

ライター/泉水四つ葉