英語教育は早い方がいい?

大人になって、学校の勉強から離れてからも英語を使う場面は少なくありません。パソコンを使う際、英語のメッセージに戸惑い、四苦八苦することも。そんなとき「英語をもっと勉強しておけばよかった」と思うと同時に「自分自身英語が苦手だから、子どもには英語で苦労させたくない」と思っていませんか。

英語を身に着けることはこれからますます重要になるのでしょうか。幼児の早期英語教育は必要でしょうか。仙台市青葉区にある東北外語観光専門学校のスターキー悦子先生にお話を聞きました。

英語ができるメリットは?

「ビジネスシーンはもちろん、日常生活、インターネットやSNSなどを介してさまざまな国の人とやりとりをする機会が増えています。また、英語を通して得る情報も多いと思います。

仙台市もそうですが、都会であればあるほど、外国人の移民、留学生が多いですし、これからコロナ禍が落ち着いたらインバウンド(外国人が海外から日本に訪れる旅行)も増えていくと思います。グローバル化はますます進み、グローバル社会の共通語として英語を使う場面はさらに増えそうです。

※写真はイメージ

また、IT企業、多国籍企業などに限らず、就職する際に英語が得意だと仕事の幅が広がると思います。例えば保育園や幼稚園でも英語教育に力を入れている園が増えていて、保育士や幼稚園教諭も英語が話せる人を積極的に採用するケースも見られます」(コメントはすべてスターキー悦子先生)。

英語力を身につけておくことは、自分を豊かにするためにも、就職や進学する際にもメリットがあると言えるのではないでしょうか。

英語の早期教育は必要?

日本人は生まれて最初に覚えて日常的に使う言語は日本語ですね。2020年度から小学校3年~6年生の英語教育が必修化されました。日本語を覚えるのも少しずつなのに、英語まで覚えられるのか、小学校に入る前にどんな準備をしたらいいのか。不安がいっぱいですね。

「英語を教育や勉強と考えるとかまえてしまいますが、英語での保育もAttachment(アタッチメント)、愛情や触れあい、温かみが基本です。教育ではなく、お母さんがおんぶしたり抱っこしたりしながら英語で話しかけたり、英語の歌を歌ったり、身体を使いながら英語でコミュニケーションをとることから始めてみては。」

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英語を学ぶことは言葉だけでなく、文化や歴史、考え方の違い、多様性も学べます。家庭や催し、お友達を通して英語に自然と触れる機会をつくり、楽しく身体に英語を入れていくことがいいのではないでしょうか。

外国人と会話するとき、英会話が未熟でも、身振りや手振りで何となく伝わることもありますね。伝えようとする気持ち、積極性、度胸も大切なのでは?

「伝える気持ちだけではどうしてもコミュニケーションが浅くなってしまいます。できれば、それだけでは満足しないで、単語力を増やして英語で自分の意見が述べたり、伝えたいものを具体化できるようになってほしいですね」

次回は、英語はいつから始めたらいいか、など英語の早期教育について話を伺います。


◇記事のまとめ◇

●グローバル社会が進む中、英語力は重要
●英語は勉強より触れあうこと


取材協力

東北外語観光専門学校
URL:https://www.tohokugaigo.ac.jp/

学校支援グループ スターキー悦子先生

スターキー悦子先生

大学留学で幼児教育を専攻し、アメリカで保育士の資格を持ち、英語教育に長年関わる。外国人の夫、2人のお子さんと4人暮らし。

ライター 青葉桜