子どもが野菜を食べない、と困っているママはいませんか。子どもに野菜を食べてもらう工夫、食べやすい野菜レシピを宮城県塩釜市で「しおがまの小さな料理教室」を主宰する栄養士の伊藤しほさんに教えてもらいました。
好き嫌いは当たり前。野菜を食べやすくする工夫
「野菜は大きく、根菜類、葉茎菜類(ようけいさいるい)、果菜類(かさいるい)の3種類に分かれます」と伊藤しほさん(コメントはすべて伊藤さん)。
●根菜類…ダイコン、ニンジン、カブ、ジャガイモ、ゴボウなど
●葉茎菜類…ハクサイ、キャベツ、レタス、タマネギ、セロリなど
●果菜類…トマト、ピーマン、ナス、キュウリ、カボチャなど
「子どもの味覚は大人の3倍敏感だと言われています。特に苦味や酸味が強いものは苦手な傾向があります。大人になる過程で嫌いな野菜が好きになることもありますし、子どもは好き嫌いがあるのは自然なことだと思って、無理に食べさせようとしなくてもいいと思います」
野菜の切り方や組み合わせを工夫する
「大人はシャキシャキ感が好きな人もいますが、子どもは2歳くらいまで奥歯が生えてこないので、柔らかいものを好むので、野菜の切り方を工夫してみましょう。例えばタマネギやピーマンなどは繊維が縦に入っているので、繊維を断ち切るように横に切ると柔らかくなり食べやすくなります。トマトは皮をむいてあげると、食べやすくなります。
また、子どもが好きなものと、苦手な食材を組み合わせると、抵抗なく食べられる場合があります。例えば、ナスのえぐみが嫌いなお子さんなら、焼きナスにの上にとろけるチーズをのせてとろけさせると食べやすくなりますよ」
食べにくい野菜はスープにする
「根菜類はスープにすると食べやすいです。お子さんは顆粒コンソメを使わなくても塩麹を使ってつくるスープは優しい味で、子どももたくさん食べてくれます。ハンドブレンダーは便利ですが、赤ちゃんの頃は圧力鍋を活用すると、野菜が本当に柔らかくなるので大いに活用するといいですね。 カブのポタージュスープを紹介しますが、このレシピはカブではなく他の野菜でもおいしいです」
●カブのポタージュスープ
(材料・4人分)
〇玉ねぎ 小さめ1コ 〇カブ 200g ○塩麹 大さじ1 ○水 100cc
〇無調整豆乳又は牛乳 300cc 〇塩 小さじ1/2~ 〇コショウ 少々
(作り方)
1.野菜を小さめに切る。
2.鍋に1と○を入れ野菜が柔らかくなるまで煮る。ハンドブレンダーにかける。
3.無調整豆乳を加え塩、コショウで味を整える。
ニンジンもチーズで食べやすく
●ニンジンのチーズガレット
(材料)
〇ニンジン 小さめ1本(100g) 〇とろけるチーズ 1枚 〇片栗粉 大さじ1 〇油 少々
(作り方)
1.人参は千切りにし、ボウルに人参と片栗粉を混ぜる。
2.テフロンのフライパンに油をしき、1を入れてフタをして中火で蒸し焼きにする。焼き色がついたら半分にチーズをのせ、折り畳む。
おひたしはトッピングで楽しむ
「青菜が苦手ななら、おひたしを長さ1cmくらいに切って、かつおぶしや海苔、ゴマなどのトッピングを用意して、自分で好きなものをかけてもらうと楽しんで食べることがありますね」
また、一緒に料理をしたり、食べ物の絵本を読んだりして食に関する好奇心を引き出すのもおすすめです」
取材協力
伊藤しほさん
宮城県在住。栄養士、発酵食スペシャリスト 醸しにすとの資格を持つ。小学校4年生、中学1年生、中学3年生の3人のお子さんを育てながら、2014年から宮城県塩竃市の自宅で「しおがまの小さな料理教室」を主宰。基本の発酵調味料と発酵調味料を使った季節の家庭料理から、和洋中、おもてなし料理、洋菓子など、幅広いレシピを教えている。
Instagram https://www.instagram.com/raramomo7/?hl=ja
※2022年3月に掲載した記事を加筆・修正しました。