赤ちゃんのときの「背中スイッチ」や、いざ寝たと思って布団から出たとたんに聞こえてくる「まだ寝てないよ」の声…。子育て中、そんな経験をしたことがある方も多いのでは?
実際に、赤ちゃん用スキンケアブランドの「ジョンソン®ベビー」を展開するKenvueが行った調査によると、育児の中で最もストレスを感じるのは寝かしつけ関連という結果が出ています。
「なかなか寝てくれない」「夜中に何度も起きる」など、寝かしつけは子育ての中でも大きな悩み。しかし、いくつかのポイントを押さえれば、スムーズな寝かしつけが可能になります。この記事では、宮城県初の乳幼児睡眠コンサルタント国際資格、日本眠育協議会シニアアドバイザーを保有する“寝かしつけのプロ”・林ゆうこさんにアドバイスをいただきながら、寝かしつけのコツを紹介します。
規則正しい生活リズムを作る
子どもがスムーズに眠れるようにするためには、規則正しい生活リズムが大切です。毎日決まった時間に起きて、食事や遊び、お風呂の時間をなるべく一定にすることで、体内時計が整い、自然と眠くなる時間が決まってきます。
特に、朝はしっかりと太陽の光を浴びるようにしましょう。太陽光を浴びると、“幸せホルモン”と呼ばれるセロトニンが分泌されます。セロトニンは朝日を浴びて14~16時間後に睡眠ホルモンのメラトニンに変わるので、睡眠の助けになります。
また、日中にたくさん活動し、適度に疲れることで、夜の寝つきがよくなることでしょう。
寝る前のルーティンを決める
寝る前に毎日同じ行動を取ることで、子どもは「これをしたら寝る時間だ」と認識しやすくなります。たとえば、
〇絵本を読む
〇やさしく背中をトントンする
〇子守唄を歌う
〇お気に入りのぬいぐるみを抱く など、子どもが安心できる習慣を取り入れましょう。

寝室の環境を整える
子どもがリラックスして眠れる環境作りもスムーズな寝かしつけには欠かせません。寝室は静かで暗く、快適な温度に保つようにしましょう。テレビやスマホのブルーライトは睡眠を妨げるので、寝る1時間前には使用を控えるようにしましょう。また、パジャマや寝具も心地よい素材のものを選ぶと、よりスムーズに入眠しやすくなります。
「眠くなるスイッチ」を見つける
子どもによって、寝る前に心地よいと感じることは異なります。たとえば、
〇やさしくマッサージをする
〇お気に入りの音楽を流す
〇ラベンダーなどのアロマを炊く(ただし、3歳未満児はNG)
など、子どもが落ち着ける方法を探してはいかがでしょうか。
寝る時間を押しつけない
「早く寝なさい!」と焦る気持ちは分かりますが、無理に寝かせようとすると逆効果になることも多々あります。子どもが眠くなるタイミングを見極め、自然に入眠できるようサポートすることが大切です。また、日中に昼寝をしすぎると夜眠れなくなるため、昼寝の時間を適切に調整することもポイントです。

子どもの寝かしつけは、生活リズムの調整や寝る前の習慣作り、寝室環境の整備など、さまざまな工夫でスムーズにできるようになります。なかなか寝付かない…とイライラする気持ちはよくわかりますが、親がリラックスして向き合うことも大切。お子さんに合った方法を見つけ、心地よい眠りの習慣をつくってあげてください。
基本0歳児はお昼寝が少なかったり、就寝までが長くなったりすると寝つきがかえって悪くなり、夜泣きに繋がります。1歳を過ぎた幼児は、昼寝終わりから就寝時間が短いと体力が余って寝かし付けに時間が掛かる場合が多いようです。1歳半より大きなお子さんは、15:00以降はダラダラ寝かせない、2~3歳は14:30には終わらせましょう。
“寝かしつけのプロ”も参考に!
この記事にアドバイスをくださった林ゆうこさんは、宮城県初の乳幼児睡眠コンサルタント国際資格、日本眠育協議会シニアアドバイザーを保有する、“子どもの睡眠”のプロ。林さんのInstagramでは、とても分かりやすく子どもの寝かしつけのコツが紹介されていますので、ぜひ見てみてくださいね。林さんは現在、支援センターや公民館などで「ねんね講座」を開催しているほか、Instagramでも月曜日に質問できるコーナーを設けているので、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。子どもの寝かしつけに悩むママやパパは、プロの力を借りてみるのも、一つの手ですよ!
記事監修:乳幼児睡眠コンサル・自己肯定感育成コーチ 林ゆうこ