進級でお友達関係はどう変わる? 親ができるサポートは?

春は、新しい学年への進級やクラス替えがあり、子どもにとって環境が大きく変わる時期です。新しい友達ができる楽しみがある一方で、「仲の良い子と離れてしまった」「新しいクラスになじめるか不安」など、子どもなりの悩みを抱えることも少なくありません。

そんな子どもを見て、親も不安な気持ちになることも。実際、個別指導の学習塾「明光義塾」を全国展開する株式会社明光ネットワークジャパンの調査では、「子どもの進級・進学、保護者の期待と不安は五分五分」、「87.8%の保護者が進級・進学時は普段以上のサポートが必要と回答」という結果が出ています。

親としては、不安な気持ちを抱える子どもたちをどのようにサポートすればよいのでしょうか?

進級で起こりやすいお友達関係の変化

進級時には、以下のような友達関係の変化が起こりやすくなります。

クラス替えで仲の良い友達と離れる
これまで毎日のように遊んでいた友達と別のクラスになると、子どもは「もう遊べないの?」と不安を感じることがあります。

新しい環境で友達づくりに戸惑う
内向的な性格の子は、初めて話す相手とどのように関係を築けばいいのか迷うことが多いです。

友達同士の関係が変わる
学年が上がるにつれて、人間関係が固定されていくことも。今まで仲が良かった友達が新しいグループに入ってしまうこともあり、距離を感じる子もいるでしょう。

親ができるサポートの方法とは?

子どもの気持ちを受け止める
まずは、「仲のよい友達とクラスが別になって寂しい」「新しいクラスでまだ話せる子がいない」といった子どもの気持ちを否定せずに受け止めることが大切です。「そうだね、寂しいよね」「新しいクラスになじむのは時間がかかるよね」と共感しながら話を聞いてあげるだけで、子どもは安心します。

友達とのつながりを保つ工夫をする
クラスが別々になった友達とも、遊ぶ時間を作れるようサポートすると良いでしょう。

  • 放課後や休日に遊ぶ約束をする
  • 習い事やイベントで会う機会を作る
  • お手紙やメッセージのやりとりをする

ただし、無理に遊ぶように勧めるのではなく、「遊びたいと思ったら誘ってみる?」と、子ども自身が選べるような声かけをするとよいかもしれません。

新しい友達づくりをサポート
新しいクラスでの友達づくりに不安を感じている場合は、「まずはあいさつをしてみる」「同じ遊びをしている子と少しずつ話してみる」など、無理のない範囲でできることを提案してみましょう。
また、親同士が軽く交流を持ち、子ども同士が遊ぶ機会を作るのも効果的です。
学校でなかなか友達ができないようであれば、子どもの好きなことを習い事にして、そこで友達をつくってもいいかもしれません。

親が過度に介入しすぎない
子ども同士の人間関係は、自然に変化していくものです。「あの子と仲良くしたら?」などと親が誘導したり、トラブルが起こるたびにすぐに口を出したりすると、かえって子どもの成長を妨げることもあります。困った時に相談しやすい環境を作りつつ、子ども自身の経験を尊重しましょう。

進級後の変化をプラスに捉えられるように

進級によって友達関係が変わることは、子どもにとって成長のチャンスでもあります。
「新しいお友達ができるかもね」「いろんな人と関わることで楽しいことが増えるよ」とポジティブな視点を伝え、前向きな気持ちを育むサポートをしていきましょう。

子どもが安心して新学期を迎えられるよう、焦らず見守りながらサポートしていきたいですね。