子育てや育児で悩んでいる、あるいは気になることや困っていることがあるお母さん。今月から、月一回、保育士・幼稚園教諭の資格を持つ、Family Sitter仙台のみさき先生に、子育てを少しでもラクに、楽しくなるヒントや情報を教えていただきます。
みさき先生は、高校を卒業後、何となく一般企業に就職しましたが、「やっぱりやりたいことと違う」と会社を辞めて進学し、資格を取って保育業に就職した、意思が強く努力家です。

みさき先生。子どもが好きで、子どもと関わる仕事を志し、幼稚園教諭として約5年、保育園で保育士として約6年の経験を経てFamilySitter仙台のスタッフに
大きな幼稚園で教諭として約5年間子どもと関わる中で、「もっと子どもと親密に関われる環境で働きたい」と小規模保育園で保育士として約6年勤務。そしてWebサイトでFamilySitter仙台・代表の中原絵梨香さんの子育てに悩むお母さんを支える活動を知って感銘を受け、「FamilySitter仙台」のスタッフになりたいと志願して、現在は家事代行やベビーシッターをしています。
■外遊びで自然と触れ合い工夫する力を育む
Q:子どもと向き合う仕事の楽しさは?
私は田舎育ちで、子どもの頃、たくさん外遊びをして楽しい発見がたくさんありました。そんなこともあって子どもたちには外でのびのび遊んでほしいと思いますし、外遊びを楽しむ姿を見守ったり、一緒に遊ぶことがとても好きです。
子どもたちは、おもちゃがなくても、お花や石などの自然物を使って自分で考えて遊びを工夫します。お店屋さんごっこをするのも、商品の代わりに石を並べて、お金の代わりに葉っぱを使ったりして、遊び始めるんです。工夫を凝らし、遊びを展開していく姿を見ているのが楽しいですし、子どもたちの発想力に感心します。

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Q:保育士・幼稚園教諭を務めて、うれしかったことは?
保育園の担任をしていたときに、お母さんが連絡ノートに「保育園が休みの日も、朝ご飯を食べ終えると保育園用のバッグを引きずって持ってきて、保育園に行きたいアピールをします。子どもが保育園に行くのが楽しいようで安心です」と書いていただいたこと。ちょうど5月ごろで、保育園に入園したての頃は、初めての環境に慣れるのに時間がかかってお母さんと離れると泣いてしまうお子さんもいるので、そういう話を聞いてうれしかったですね。
連絡ノートは、ご自宅での様子や休日に何をしたかなどを簡潔に書いてくれますが、お父さん、お母さんのキャラクターが見えて、親しみがわきます。私は書いてくれたことについての感想や、保育園でクスリと笑えるエピソードなどを書いてお返ししていました。
■子どもの成長過程を見守る楽しさ
Q: 保育士・幼稚園教諭のお仕事のやりがいは?
やはり年度末の進級、卒園のタイミングは一年経ってやりきったなあと充実した気持ちになります。子どもたちとのお別れが淋しい気持ちもあるし、送り出す祝福の気持ちもあります。
また、トイレトレーニングをしているお子さんが大成功したり、一人での着替えが難しかった子が自分で着れるようになったり、できることが一つひとつ増えていく姿を近くで見られることがとてもうれしいです。
Q: 保育士・幼稚園教諭で大変だったこと、苦労したことは?
今お話したように、排泄も着替えもお子さんによって進み具合は様々なので、急かさずタイミングをはかったり、コツを教えてできるようになるのを信じて見守ります。難しかったことができた瞬間を目の当たりにしたときはとてもうれしいですが、そこにいたるまではもどかしい気持ちになることもあります。
そして、元気に遊び、たくさんの経験を積んでほしいところではありますが、ケガにつながらないよう保育を行う難しさもあります。特に1歳ごろになると、歩き始めたばかりで探索したい気持ちが強くなるので、安全に配慮し、すぐ守れる距離で見守るように気をつけてはいましたね。

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Q:FamilySitter仙台のお仕事を始めて、いかがですか。
ご家庭を訪問してお母さんと一対一で会話をするなかで、子育ての悩みがダイレクトに伝わります。保育園や幼稚園でもお話はうかがっていましたが、実感として受け取ることができていなかったと今になって分かります。訪問するご家庭は0歳児が多いので、お子さんたちの一つひとつの行動が可愛くて、癒されています。
■子どもの成長は焦らずゆっくり長い目で見守ろう
Q: 子育て中のお母さんへのメッセージがあればお願いします。
お母さん方とお話をさせていただくと、様々な情報があふれている現代だからこそ、悩みにつながってしまっているように思います。成長の見通しがもてなくて不安だという保護者の方は多くいます。ただ、なかなか言葉が出なくてお母さんがとても心配していたけれども、一つ言葉が出たらワーッとたくさんしゃべりだしたというお子さんも。何がきっかけか分かりませんが、ずっと、ため込んでいたんでしょうね。0歳の時期から「こうだね、ああだね」と、行動や仕草を実況中継のように話しかけることで、子どもたちの行動と言葉が合致していくので、たくさんの言葉のシャワーをかけてあげてほしいです。
子育てをするなかで悩みがたくさん出てくると思いますが、その一部分に焦点をあてるのではなく、発達段階のひとつとして見守ってあげてほしいなと思います。
取材協力:Family Sitter 仙台
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