大きな家族の中の小さな保育園「アンダンチ保育園」
仙台市若林区の「アンダンチ保育園」は、高齢者向けの介護施設「アンダンチレジデンス」、障がい者就労支援事業所「アスノバ」、飲食店の「あんだんち食堂」、駄菓子屋「福のや」が集まる複合福祉施設「アンダンチ」内にある保育園を紹介します。
多世代が集まる「アンダンチ」内にある保育園
アンダンチ保育園は、多世代が交流できる複合福祉施設「アンダンチ」内にあります。土地区画整理事業で開かれた約1000坪の敷地に高齢者向け住宅や障がい者の就労を支援する施設、飲食店などがゆったりと配置されていて、そこに保育園があり、庭の築山にはやぎがいて、小さなまちのようです。そんなアンダンチを運営し、「アンダンチ保育園」園長でもある福井大輔さんに話を聞きました。

明るい保育室
アンダンチ保育園が開園したのは、2018年7月。商社に勤める会社員だった福井さんは、なぜアンダンチを開設したのでしょうか。
「医師である義父が2011年9月に六丁の目(若林区)に腎臓内科のクリニックを開業し、透析患者さんが定期的に通うのが大変にならないよう、安心して住める住宅をつくれないかと相談を受けたことがきっかけでした。商社の仕事とは全く違う分野でしたが、お客さんとコミュニケーションをとり、困っていることに対してできることを考え、信頼に応えるという意味では同じでした。
その高齢者向けの住宅(現在は介護付き有料老人ホーム)を展開しようと考えた一方で、今は医療や福祉、介護と関係なくても、いずれ直面する人が予防を意識したり情報に触れたりするきっかけが重要だと思いました。そこで、飲食店と障がい者の就労支援、子どもや地域との触れあいを組み合わせたら有意義なものになるのではと考え、多世代が集まる複合施設という形になりました」と福井さんは話しています。(コメントはすべて福井さん)
仲良く楽しく交流を育む保育園
あんだんちとは、仙台の方言で「あなたの家」という意味。あんだん(あなたの)「地(場所)」または「知(知恵)」という意味も込めた名前だそうです。なんだか、あったかい感じがしますね。
「アンダンチ保育園は、企業主導型保育園です。企業が主体となって設置している認可外保育園ですが、こども家庭庁所管で認可保育園とほぼ同等の設備が求められています。生後6カ月後の0歳児から2歳児までを対象に、2月から19人定員で募集しています。主にスタッフの子ども向けで、毎年7~8人のスタッフが利用してくれています。また、医療法人を含め6~7社の提携企業があり、その企業のお子さんを優先的に受け入れていますが、枠に余裕があれば地域の方も受け入れています」

保育施設のバルコニー
保育園の理念として、「人それぞれの個性や多様性を受容できる人間性の基礎を養う」「自分も相手も大切にする子ども」「元気と毎日を楽しめる子ども」「好奇心が旺盛で、意欲のある子ども」を掲げています。また、いろいろな人と交流しながら人と関わる力を育てたり、プランターでさつまいもを育ててスイートポテトをつくったり、庭にあるピザ窯でピザを焼いたりといった「実際に体験すること」も大事にしています。
「子どもたちが19人に対して、保育士とパート職員を含めて12人のスタッフがおり、子ども達と濃密に関わり手厚い保育ができていると思います。また、保育士が心のゆとりをもてるような環境にはなっていると思います。
子どもたちだけではなく、親御さんも家庭で何か困っていることがあれば、職員に気軽に話してもらえるような関係性はすごく大事にしています。職員も子どもたちもみんなギスギスしないで、仲良く楽しくのびのびとやっていきたいという雰囲気の園だと思います」
玄米食を土台に素材にこだわった食事
身体をつくる基礎は食事です。「アンダンチ」内にある「あんだんち食堂」は一般の方向けのレストランで、保育園を含む全事業所向けの給食もここの調理場でつくっています。

あんだんち食堂店内
「ご飯は、寝かせ玄米を取り入れていることも特色です。1歳半ぐらいから親御さんと相談して少しずつ混ぜていきます。おかずは旬を意識した食材をふんだんに使い、調味料も素材にこだわった発酵調味料などを使っています。汁物は削り節や昆布など厳選した素材を使って出汁をとり、化学調味力や風味調味料などを使わず丁寧につくっています」
「あんだんち食堂」のガラス張りの明るい店内にはテーブル席の他に小上がり席があり、外には犬連れOKのテラス席もあります。ランチメニューは寝かせ玄米はもちろん、身体にやさしいおかずがついた定食やせいろ御膳などがあります(11:00~15:00、L.O.14:00)。オーガニックの食材などの販売もあります。
地域に開かれたお祭りと多世代の交流
小さな子どもから高齢者までが世代を超えて自然と交流することを重視しています。

高齢者住宅の入居者さんがピザ焼きをしてくれる
「アンダンチ保育園が開園して7年目。小さい園ですが、いろいろな人とのふれあいや活動を通じて、子どもたちの人としての土台みたいな、人格形成に関わる部分に関わっていけたらと思っています。
コロナ禍も落ち着いたので、高齢者住宅の入居者さんと一緒に散歩行ったり、高齢者の方に紙芝居を読んでもらったり、一緒にイベントを行ったりと、他の事業所や地域との関わりも深めていきたいと思います。
地域に開かれたイベントとして夏には夏祭り、9月初めにはアンダンチ全体のお祭りがあります。秋のお祭りでは子どもたちが描いた絵を提灯に飾ったり、高齢者住宅の入居者さんがつくった玉こんにゃくを販売したり、最後には餅まきをしています。子どもたちも出店を回ったり、楽しみにしていますし、地域の方にも声がけして、毎年600人くらい遊びに来ていただいて、大変盛り上がるイベントです。

夏祭りのひとコマ
また、クリスマスには就労支援施設のメンバーさんがサンタクロース役になってプレゼントを渡しに来てくれたりして、子どもたちのお兄ちゃんお姉ちゃんのような関係になっています。
保護者さんとは、アプリを使って密に連絡を取っています。毎日、保育園で過ごしている様子を保育士さんが撮影して毎日2、3枚共有しています。小規模な保育園だからできることかと思います。親がいないときの子どもの表情が分かっていい、安心だと保護者の方に喜んでいただいています」
大きな家族と、お家にいるように温かい環境での保育を行っている「アンダンチ保育園」。入園のご希望は2026年2月中旬まで受付中。随時見学や問い合わせを受け付けています。
■アンダンチ保育園 DATA
住所 仙台市若林区なないろの里1-19-2
問い合わせ 022-290-7294
URL https://andanchi.jp/school/
宅地建物取引主任者、旅行業務取扱主任者、おうちパンマスター、ダイエット検定2級、食生活アドバイザー3級、整理収納アドバイザー2級、エステティシャン初級、ストレッチヨガ講師、小原流華道3級家元教授免許等の資格を「まちのび」で生かせたらうれしいです。